労働組合

労働組合の「仲間」を探そう

労働組合の数?

 先日、「先輩、労働組合って、どれくらいあるんですかね」と尋ねられ。

 もちろん、日本全体の労働組合の数となれば、厚生労働省が公表している概数はあったりするのですが、いざ正確な数となると即答に困るところ。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/roudoukumiai/index.html

 例えば、自社の労働組合。これは単位組合と呼ばれますが、自らが加入しているので、あらかたその全容は分かりますが、それでも大きな会社であれば、その組合の規模も大きくなるので、数は一つと言えども、なかなか全体を想像するのは難しそうです。

 厚生労働省のサイトによれば、単位組合の総数が約2万5千組合あるとされています。

 単位組合につき、同じ産業に属するところ同士が集まったのが産業別組織と呼ばれます。主なところでは、UAゼンセン(全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟)や電機連合(全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会)があります。

 報道などでは、それら産業別組織の名称をよく目にしますし、「労働組合が~」と語られるときには、産業別組織が集まった連合(日本労働組合総連合会)のことを指していることも多いように思います。このあたり、ごっちゃになって語られることも少なくありません。

 労働組合の数を尋ねた後輩も、どの労働組合を指しているのか漠然としていました。

産業別組織を調べてみる

 かく言う私も、自らの単位組合が所属している産業別組織について、その他の単位組合を全て空で言えるのかというと疑問が残るところで。

 ちょっと試しに調べてみようと思い、連合のWebサイトにアクセスしてみると、以下のような検索のページがありました。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/unionsearch/index.php

 試みに「UAゼンセン」にチェックを入れて、検索してみると。

 すごく沢山の数の単位組合が表示されました。さすが、全国最大規模。だからこそ、今回の参議院議員選挙でもUAゼンセンの組織内候補であり国民民主党から立候補した田村麻美氏が同党の比例区トップ当選を果たすわけです。このUAゼンセンくらいになると、そこに組織される単位組合同士と言えども、お互いがお互いをあまりよく知らないということもあるでしょう。

 もちろん、単位組合同士の交流が全くないというわけではありません。それこそ、産業別組織を通しての交流があります。

組合員のつながりの強化を

 ただ、最近では、同じ産業別組織内どころか、自分の所属する単位組合の中でも組合員同士の交流は低調になりがちです。「組合費は払っているけど、、、」という組合員も少なくないのです。

 かつては、労働組合主催のイベントを実施したりして、それこそ若手の組合員同士の出会いの場となったりもしていたのですが、最近ではそういうことも稀になっています。

今でも熱心に活動に関わっている組合員は単位組合内だけではなく、同じ産業別組織内でお互いに面識があるというも珍しくありません。そういうつながりを利用して、情報交換などもしています。ただ、そういう繋がりが単位組合内だけでなく、産業別組織内でも薄くなってしまっているように思います。

労働組合の力はその組織力を源泉とします。組合員同士のつながり、さらには産業別組織内でのつながり、そして全国規模での連合を通したつながり。そういうつながりの強さが弱まっているように思うのです。

今日の日記の題名を「労働組合の「仲間」を探そう」としましたが、この仲間づくりが労働組合の活動では何よりも重要なります。