労働組合からの組合員の脱退について
労働ダイアリーを書いていながら、労働組合の脱退の方法を書くのは気が引けるところもありますが、脱退は自由ですので、その方法を書いておこうと思います。
様々な理由から、加入している労働組合から脱退したいと考えておられる方もいらっしゃるはずですので、少しでも参考になりましたら幸いです。
まずユニオンショップを締結しているか確認しよう
労働組合から脱退しようと思っておられるということは、おそらく労働組合に何らの不満をお持ちのはずで、その不満に十分な理由があることも少なくないかもしれませんが、まず最初に行って欲しいのは、「ほんとうに脱退してしまって良いのか考える」ということです。
労働組合を脱退したからといって、直ぐに何か不利益が生じるということは少ないですが、必ず確認する必要があるのはユニオンショップを締結しているかどうかです。
ユニオンショップを締結している会社では、労働組合に加入しない社員を採用することができず、組合から除名、脱退したときには、その人を解雇しなければなりません。ユニオンショップを締結している会社では、労働組合からの脱退はそのまま解雇となってしまいます。これは注意が必要です。
ユニオンショップを締結していないとなったら、手続きを行なえば、それで脱退は可能です。
脱退の手続き
脱退の手続きについて、全国共通で定められた方法というものはありませんが、脱退届を提出することで、組合員側が行うことは完了するのが一般的です。
脱退届の書式を入手して、必要事項を記載の上で提出すれば、それで手続きは完了です。
そのあとの処理は、労働組合ごとに異なると思いますが、概ね次のような手順で進められていくはずです。
まず、大きな労働組合であれば、分会内の責任者と面談を行い、意思確認が行われます。ここで慰留されることになると思いますが、無理やり残留させるようなこともできませんので、希望を伝えれば、通常は受け入れられます。
その後、分会の役員との面談があったり、上部の本部組織があるところでは、本部組織の担当者との面談があったりするところもあるはずですが、何段階か面談を行って意思確認を行った後に、組織としての承認をうけるかたちで脱退となります。
脱退が承認された後に行うこと
脱退が承認された後にも、必要な手続きがあります。それが加入している共済制度の解約です。
労働組合に加入すると、月額数百円の共済制度に加入するところが多いです。この共済制度は、結婚・出産・万一の不幸の場合に共済金が支払われます。実際に支払われるとなったとき、それほど大きな額にはならない仕組みですが、組合員でなくなった際には、これも解約する必要があります。
解約自体は、書類を準備して郵送するだけということが多いはずですので、忘れずに行うということが重要です。
自己都合で脱退すると再加入が難しい
自己都合で労働組合を脱退すると、再加入は困難です。実際には、再加入しようとなる人はごく少数かと思いますが、一応、頭の片隅にはおいて欲しいことがらです。
最近は、若手の組合員の中で、メリットがないから労働組合から脱退しようという人も見受けられます。それ自体、一概に否定出来ることでもありませんが、労働組合に加入しているメリットも、普段は見えにくいかもしれませんが、それが皆無というわけでもありません。
このnote、シンプルに脱退についてまとめられていて参考になります
https://note.com/deft_stoat3436/n/n6d1907eefb63
言い方は適切ではないかもしれませんが、「辞めるのは簡単なので、じっくり考えてから行動に移しましょう」というのが本ダイアリーからのアドバイスになります。