集中回答日では満額回答が相次ぐ
3月13日の集中回答日には、満額回答が相次いだという労働者や労働組合にとっては大変嬉しい報道がありました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031300123&g=eco
具体的な回答状況も報道されています。
https://www.asahi.com/articles/ASS293V96S28ULFA02K.html
こちらは朝日新聞Webサイトにあったものですが、これを見ても分かるように、集中回答日に回答が公表されるのはいわゆる大企業です。もちろん、こういう記事では一般に分かりやすいように、誰もが知っているような企業をピックアップしているので、他にも沢山の企業が集中回答日には回答しているのですが、それでも集中回答日に回答があるのは比較的規模の大きな企業であることにはかわりはありません。
中小企業の春闘からこれから
中小企業においても、春闘で経営側との交渉は行われています。その交渉は、大企業の回答状況を見つつという側面もあるので、集中回答日が過ぎてから本格化するというところも少なくありません。
3月30日には、連合新潟が中小・地場総決起集会を開催したという記事を目にしました。
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/383075
まさに、ここからが中小企業の春闘の山場だということをうかがわせます。大企業での賃上げの流れは好ましいことではありますが、日本の企業の大部分を占めるのは中小企業です。いかに賃上げの動きを中小企業にまで波及させていくのかが今後の課題と言えるでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=V6sj6dZbMkc
こちらは、NHKの「時論公論」ですが、この中で言及されているように、中小企業のみならず、非正規雇用にまで賃上げを波及させていくことも必要でしょう。
労組がなくても賃上げや職場環境の改善を
さらには、労働組合員として活動している身からすると、「まずは労働組合の結成を」と言いたいところではありますが、労働組合がなく、労使の交渉がないような企業でも賃上げへ向けた動きが必要とされるところでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=0FK1l0td64Y
もちろん、賃上げのためだけに労使の交渉があるわけではなく、職場環境の改善なども春闘時の交渉事項には入ってきます。
集中回答日の解答に関する報道でも、職場環境の改善などについて経営側から回答があってもそれに触れることは少ないですが、労働組合は賃上げ以外の事項についても交渉を行っています。
労働組合がなければ、労働者と経営者が交渉するのは難しいかもしれませんが、この春闘の時期に、賃上げや職場環境の改善を進めていきたいですね。