春闘で過去最高水準の賃上げ要求
今般の春闘も経営側への要求に向けて労働組合の活動が活性化しているところですが、このほど、トヨタ労組が過去最高水準の賃上げ要求をするとの報道がありました。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240129-OYT1T50214/
ベースアップに相当する賃金改善分と定期昇給分について、過去最高水準の要求をすることのことで、あわせて、年間一時金も基準内賃金の7.6か月分と、昨年要求額6.7か月分を上回り過去最高を予定しているそうです。
他の労働組合もトヨタ労組のように強気の要求をするというわけにはいかないですが、先陣を切ってこういう要求が出てくると、春闘全体でも活気が出てきます。
昨年は初回交渉で満額回答
トヨタ労組は昨年も賃上げ要求を行っており、それに対して、初回交渉で経営側は満額回答をしています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD2213Y0S3A220C2000000/
昨年のこの初回交渉での満額回答は2年連続のことで、今年も初回交渉で満額回答となれば、3年連続ということになります。満額回答自体は3年連続のことでしたので、初回交渉で満額回答となれば2年連続、初回交渉にかかわらず満額回答となれば3年連続ということになり、どのような回答があるのか目が離せません。
トヨタ労組としては、事前にある程度の手応えは感じているはずで、満額ではなくともそれに近い回答がなされるのではないかと思います。
労組の賃上げ要求は重要
これまで、労組がどんな要求をしても、芳しい回答が得られないことも少なくありませんでした。昨年も全般的な賃上げ傾向のなかにあって、労働組合からの要求に対して十分な回答が得られなかったところもあります。
ただ、やはり要求しないと事は始まりません。トヨタ労組をはじめとして、大企業の労組からは強気な賃上げ要求があることが予想されますが、中小企業などの労組でも賃上げ要求のみならず、待遇改善の要求を強気で行っていきたいところです。
「どうせ要求しても実現しないから」と要求の前から諦めることなく、積極的な要求を、今こそ行っていきたいですね。