連合による初の賃上げ実現アピールのための全国キャラバン
労働組合の一年間の活動の中でも最大の山場である春闘。特に、今年は賃上げへ向けて、その機運をいかに高めていくのかが問われています。
連合は、1月12日から、賃上げ実現アピールのための全国キャラバンを開始しました。これまでも各地域や職域の労働組合が主体となってキャラバンを行うことはありましたが、連合による全国キャラバンは初めてのこと。賃上げ実現へ向けた連合の力の入れ具合が見て取れます。
国会でも議論を
国民民主党の玉木代表も「賃上げこそ最大の経済対策である」と力説しています。
https://www.youtube.com/watch?v=DT23EpvaivQ
玉木代表は国会の代表質問でも賃上げについて岸田総理に問いただしています。
https://www.youtube.com/watch?v=DDGdlbwsSiw
メディアでも、今国会を「賃上げ国会」と評して、その論戦の様子を伝えています。
https://www.youtube.com/watch?v=m4ZR3NyS85g
国会で賃上げが議論になることは、これまでも当然ありましたが、ここまで前面に押し出されるというのは、賃上げ実現へ向けて活動している労働組合の一員としては嬉しい事態です。
玉木代表の質問に対して、岸田首相も「物価上昇を超える賃上げに取り組んでいただくべく政策を総動員して環境整備に取り組んでまいります」と応えています。
https://www.youtube.com/watch?v=NkDDWMmRiSw
与野党、賃上げ自体には反対するところはないと思いますので、岸田首相の言うところの政策の総動員へ向けて国会審議を進めて欲しいところです。
賃上げ機運の醸成を
労働組合は春闘で経営側から賃上げの回答を引き出すべく、ここからさらに活動に力を入れていきますし、国会でも議論は深まっていくものと思いますが、ここで重要なのは社会的に賃上げへの機運を高めていくことです。
「賃上げの実現を目指して」と労働組合が声高に主張しても、それだけでは経営側が簡単に賃上げを受け入れてくるわけではありません。もちろん、政策による後押しといったことも必要でしょうが、何よりも「多くの国民が賃上げを求めている」という機運が高まることが必要です。
労働組合が賃上げを主張すると、ともすると、「所詮、一部の大企業に勤めている人が給料を上げろと騒いでいるだけ」と受け取られてしまうことがあります。ただ、これでは賃上げの機運は高まっていきません。大企業はもちろんのこと、社会全体で賃上げを実現していこうという大きなうねりが必要です。
そのうねりの一端を担うべく、労働組合も連合の全国キャラバンに代表されるような活動を展開していきたいところですね。