構成組織取り組み方針
新年の旗開きも終わって、労働組合にとっては最大のイベントとも言える春闘へ向けた取り組みが本格化します。
連合の構成組織の取り組み方針も出揃ってきました。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2022/houshin/kousei_torikumi_houshin.html
個々の構成組織の取り組み方針を見るという人は組合員でも稀でしょうが、よく見てみると興味深いこともあります。
誰でも気になるであろうことは、賃上げ要求の金額でしょう。
月例賃金のところを見ると、金額に大きな変更を加えてきた構成組織はないようですが、「初任給等の取り組み」のところで金額を引き上げるところが見受けられます。
例えば、表の最初に掲載されているUAゼンセンは、「高卒174,000円基準、大卒 217,000円基準」としていますが、これは昨年は「高卒170,000円基準、大卒 212,000円基準」でした。
次に掲載されている自動車総連も20歳から40歳まで賃金の基準金額を引き上げています。
他に気になるところと言えば、一時金の要求額ですが、これは「年間5ヵ月を基準」というのが基本になっています。
これからの運動の流れ
構成組織取り組み方針が出揃うと、ここからは要求提出と回答引き出しへと向かっていきます。
例年では、2月に入ると「春季生活闘争・闘争開始宣言中央総決起集会」が開かれます。2021年のそれは、連合としては初のVR空間での開催でした。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=1706
今年は、2022年2月3日(木)18時30分から19時15分まで開催予定です。YouTube Live によるオンライン開催とのことです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000067026.html
参議院選挙へ向けて何かと発言が物議を呼んでいる連合の新会長ですが、初の春季生活闘争・闘争開始宣言中央総決起集会では、どのような挨拶をするのか気になるところです。政治活動も大事ですが、労働組合として一番大事な活動は春闘だという声が組合員にはありますから。
3月のヤマ場へ向けて
春闘のヤマ場は第1先行回答組合回答ゾーンとなる3月中旬です。
分野によっては、このコロナ禍でも業績好調というところもありますが、そうではないところはなかなか労働組合の要求通りということにもいかないでしょうから、組合執行部の人は胃が痛くなる日も続くのではないかと思います。
賃金だけではなく、その他の労働条件も労働者にとってより良いものにすべく、労働組合にとっては一番の頑張りどころを迎えます。
今年は、春闘が終わる頃には参議院選挙も予定されており、労働組合の運動も通常より忙しくなります。少しでも好条件を勝ち取って、選挙にもつなげていきたいですね。