労働組合, 社会

今年の年末一時金は?

11月29日の発表

 総選挙後も、立憲民主党の代表選挙があって、一部の労働組合はここ一か月選挙に振り回されたところもあるのではないかと思います。

 そんな中で11月29日に、「年末一時金(第2回)回答集計」が連合から公表されました。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2021/yokyu_kaito/kaito/nenmatsu/ichiji_02.pdf?1534

 連合からのプレスリリースには、以下のように概要が示されていました。

年末一時金は、組合員一人あたり加重平均で、月数で 2.28 月(昨年同時期 2.24月)、額で 664,731 円(同 624,140 円)となり、いずれも昨年同時期実績を上回った。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2021/yokyu_kaito/kaito/nenmatsu/press_release_20211125.pdf?1534

 昨年来のコロナ禍で、決して事業環境が好ましくないところもあったと思いますが、組合員全体で見たときには昨年実績を上回る年末一時金を得ることが出来ました。各労働組合の粘り強い交渉の結果と思いたいところです(現実は、そんなに簡単な話ではないので、軽々なことは言えませんが)。

いずれにしても、2020年度は対前年度比でマイナスの実績だったので、全体として持ち直したというのが実情でしょう。

賞与と一時金は別物

 ちなみに、よく間違われるのですが、賞与(ボーナス)と一時金は別物です。

 一時金は、企業の業績には直接関係なく、労働者の生活のために夏と冬に支払われる補償金です。対して、賞与は企業の業績が好転した時に支払われる特別手当です。

 労働者の生活のための補償金ですので、春闘で経営側と交渉する事項となります。なので、「年末一時金(第2回)回答集計」も春闘に関して各種情報を公表するページで、それが公表されています。

最終回答集計はいかに?

 例年、この後の12月初旬に第3回の回答集計の公表があります。これが最終的な結果となります。

 参考までに昨年度の最終的な結果のプレスリリースです。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2020/yokyu_kaito/kaito/nenmatsu/press_release_20201211.pdf?3794

 このまま大きくマイナスに振れることがなければ、2021年度は対前年度を上回る実績を残すことが出来そうですが、果たしてどうなるでしょうか。

 年末一時金は誰もが待ち望んでいるものですので、労働組合員としても力が入ります。

 しかし、若干の懸念事項というか。新たに就任された芳野友子会長は、随分と前のめりに政治活動に勤しんでおられるようで。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021112800231&g=pol

 来年には参議院選挙も控えており、組織内候補をいかに送り出すのか気にかけておられるのでしょうが、連合は政治活動のためにあるのではなくて、連合が実現したいことを実現するために政治活動に関わっているという大前提を踏み外してしまうと、決して好ましい事態にはならないように思うのですが。。。

2022年度春闘へ向けて

 11月18日には、「2022春季生活闘争方針(案)」が公表され、次年度の春闘へ向けての活動も本格化していきます。

 連合として政治に働きかけていくことは当然大事なことでありますが、連合の活動の中核をなすといっても過言ではない春闘に向けて、新会長の下で結束して各種の運動を展開していきたいところです。

 来る2020年度春闘における新会長のリーダーシップこそ期待したいものです。