今年も春闘の時期
今年も春闘の時期となりました。
連合のWebサイトにも各労働組合から出された要求事項の集計結果が公開され、いよいよ組合としての働きかけも佳境に入っていくことになります。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2021/yokyu_kaito/
今年は、と言うよりも、今年もと言った方が正確ですが、コロナ禍の中で労働組合の活動が制約されています。なかなか組合員が集まって議論するといったことも行いにくいのが現状です。昨年の今頃は、組合員が集まっての会合も実施できていたのですが、今年はなかなか難しいというのが実情です。
連合はICTを駆使
さる3月2日には、連合が「2021春季生活闘争 政策・制度 要求実現3.2中央集会」を実施しました。
こちら、コロナ禍にあって、ウェビナーによる実施となりました。その様子は映像も公開されています。多くの方には関心のないことでしょうが、個人的には、5つの部門別共闘連絡会議の代表による決意表明で掲げられたフリップの文字に個性が表れていて面白かったです。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=1716
今年は、連合の新年交歓会もオンラインでの実施でしたし、2月の春闘の中央総決起集会はVR空間を使ってのものでした。
このような新しい取り組みに対して腰の重い印象のあった連合ですが、一気にICTの利用に舵を切ってきたようですね。
個別の労働組合では
一方で、個別の労働組合はと言うと、なかなか悩ましい状況にあるのではないかと思います。もちろん、オンラインで打ち合わせを行ったりもしていますし、これまでも使えるツールは利用しているというのが現状だと思います。
ただ、昔ながらに皆で集まって、最後は「エイエイオー」と声をあげるのが組合活動だと思っている方もいらっしゃるわけでして。
いざ、ICTを使ってだとか、それこそDXだとか言われると、どの労働組合でも対応出来るのかというと疑問があります。連合は全国組織なので、やろうと思えば人や費用も何とかなるのでしょうが、個別の労働組合になってくると、そうそう直ぐに対応出来るわけでもありません。
多くの労働組合が今年の春闘は制約のある中で、様々な工夫を行いながら活動を行っているというのが現状でしょうか。
でも、何度も組合員で集まって会議を行うといったことが避けられるようになって、オンラインでのやりとりも推奨されるようになると、これまで面倒だから組合活動から少し距離を置いていた組合員が気軽に参加してくれたりすることもあるようです。
職場での団結を確認するためには、実際に会って話し合うのも大切ではありますが、そういう活動がかえって労働組合離れを起こしていた可能性もあります。
早期のコロナの収束を願うばかりですが、コロナ禍を契機に、労働組合の活動のあり方も見直され、より広い参加が得られるようになれば、まさに災い転じて福となすといったところですね。