労働組合, 社会

労働組合の「旗開き」

新年と言えば「旗開き」

 2021年が始まってもう20日以上経過しましたが、新年の行事は続きます。

 労働組合で大事な新年の行事と言えば、「旗開き」があります。

 実際に何をするのかは労働組合ごとに微妙に異なりますが、労働組合の新年会にあたるのが「旗開き」と言えば分かりやすいでしょうか。

 仕事始めの週に、まず連合が大規模な「旗開き」を行います。

 国民民主党の玉木代表のおひざ元の連合香川は、1月5日に「旗開き」を実施しており、Webサイトにもその様子が掲載されています。

 こちらは、「JRホテルクレメント高松で開催し142名の関係者の方が参加しました」とあります。例年なら、この倍は参加者がいたはずで、今年は規模を縮小しての実施だったようです。

 今年は開催を見送ったり、Web開催に切り替えたところもあるようです。

 例えば、連合山形はWeb開催に切り替えています。

 各地の連合による「旗開き」の次は、産業別や企業別の労働組合の「旗開き」へと続いていきます。

 1月の第2週には多くの労働組合で「旗開き」を開催するはずですが、その後も断続的に実施するところがあります。遅いところでも、第3週あたりで実施するのが一般的ではないかと思います。

「旗開き」の位置付け

 それぞれの労働組合でその位置付けが微妙に異なるため、一般化は難しくなっていると思いますが、「旗開き」とは、正月の間に畳んで保管しておいた労働組合の団結旗を新年に際して再び開くことを指します。その開いた旗の下で、新年も心新たに団結を誓い合うための会ということになります。

 なかには、「旗開き」を春闘のスタートと位置付けるところもあります。

 この「旗開き」を「春闘の開始」と位置付ける労働組合は全労連に連なるところが多いはずです。対して、連合に連なる組合では新年会として懇親的な位置付けところが多いのではないでしょうか。

 特に企業別の労働組合レベルになると新年の祝いを皆で行うという性格が強くなり、春闘とか組合活動とか、そういう堅苦しい話の割合は小さくなるように思います。

 今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、「旗開き」の中止や開催縮小されています。ですので、懇親会としての性格の強い「旗開き」も自ずと中止や開催縮小となっているのではないでしょうか。私の知っているところでも開催の縮小や見送りを行った労働組合があります。

 各地の連合や労連の「旗開き」では、知事や市長、国会議員などが来賓として参加するので、政治家の新年の活動としても重要な場でもあります。今年は、それがかなわずに、政治家としては歯痒いところかもしれません。

 一組合員としては、「旗開き」があると、「ああ、今年も始まるな」という気持ちになるので、いつものように「旗開き」が出来る状況になることを願って止みません。

 

役員は大変

 組合の役員や専従になると、「旗開き」は何かと気を遣うことが多くて大変です。会場の準備から当日の運営まで。細かいところでは、鏡開きのお酒の銘柄選びまで気を遣います。
 今年はWeb開催に切り替えたところもあるようですが、そうなると、きちんと途切れずに映像が動き続けるのかハラハラしながら見守ったのではないでしょうか。

 運営側になると、「旗開き」の後の打ち上げが終わってようやく新年をつつがなく迎えたという気持ちになりますが、今年はどうなのでしょうね。